大学生活

戦略爆撃の講義

東大教養学部にて、選択科目の近現代史で「戦略爆撃」をテーマにした異色の講義があった。※ずいぶん昔の話なので、さずがにもう無いと思われる 20世紀の戦略爆撃史を概観する内容で、日本軍による重慶爆撃に始まり、連合軍によるドレスデン爆撃、東京大空襲…

学部留年10

筆を擱くと言っておいてすぐに再開してしまうのだった。 学部で留年する羽目に陥った状況について、かつて自分なりに分析・総括しようと試みた。いや、大学を出た後も未だにこのことを考え続けている。 3回生時に以下の二点を発症してしまったのが、留年の直…

学部留年9

5回生の冬学期の半ば。卒論は佳境を迎えようとしていた。 正直大した内容ではなく、過去に誰もやっていないだけで初歩的なテーマだったが、データは集まっていたので一応卒論としての格好はついたように思う。まあ指導教官の実験計画が上手く、物事が想定通…

学部留年8

5回生の夏学期が終わるころには、そのグループで集まって実習の課題をやったり、昼休みに根津でランチをしたり、下宿に集まって飲んだりするようになった。まるで普通の大学生生活である。 そのメンバー間では、卒論の実験と共に履修しまくった授業に追われ…

学部留年7

それから、必修科目には毎回出席した(当たり前だが)。 とある実習では、教官が自分の顔を見て「お!戻ってきたな!」と妙にうれしそうにしていた。毎年のようにフェードアウトしていく学生がいる一方、戻ってくるやつもたまにいるということらしい。 自分…

学部留年6

5回生の4月、学科の最初の授業。 教室では見知らぬ学生(主に3回生)たちが席に着いてザワザワしていた。 進振り直後にあった学科のオリエンテーションで一度顔合わせはしているはずだが、専門課程一回目の選択必修授業(座学)で、まだお互いの顔と名前もあ…

学部留年5

教官に呼び出され、ほぼ初めて自分の所属する研究室内に入った。 そして面談の中で、以下2点を残り1年で仕上げる計画を提案された。 ・単位取得:残り100単位近く ・卒論作成:単位取得を最優先して、残った時間でできる実験計画を作成 今思うと、えらく面倒…

学部留年4

4年生の夏学期に取得した単位は、確か4コマ8単位だったと思う。 卒業に必要な単位に比べると微々たるものだが、1年ぶりに取った単位でもある。 大学は勉強と研究の場であるが、この国ではそれとはいささか異なった側面も持っている。それはすなわち、専攻内…

学部留年3

他学科の一限だけ出席する、という奇妙な生活が始まった。通勤・通学ラッシュに揺られ、東大前に通う日々。 長く昼夜逆転生活をしていた自分には早起きは苦行だった。一限が終わるとそそくさと(知り合いに会わないように)キャンパスを離れ、ゲーセン等で時…

学部留年2

3年生の冬、卒論のテーマはどうなりそう?的な友人(他学部)の問いかけを適当にごまかしつつ、年度が終わろうとしていた。本当に全然大学に行かないまま・・・ 一時期よりも引きこもり傾向は軽度になり、他学部の友人とはたまに会っていた。不登校の話は隠…

学部留年1

学部で留年した話。 東大では普通、まず教養課程2年、次に専門課程2年の4年間で卒業となる。恐らく現在も同じようなシステムだろう。 専門課程の2年間が、いわゆる学部生活といわれるやつであり、理系なら実習、実験、研究室選び、そして卒論作成等をこなす…