学部留年6

5回生の4月、学科の最初の授業。 教室では見知らぬ学生(主に3回生)たちが席に着いてザワザワしていた。 進振り直後にあった学科のオリエンテーションで一度顔合わせはしているはずだが、専門課程一回目の選択必修授業(座学)で、まだお互いの顔と名前もあ…

学部留年5

教官に呼び出され、ほぼ初めて自分の所属する研究室内に入った。 そして面談の中で、以下2点を残り1年で仕上げる計画を提案された。 ・単位取得:残り100単位近く ・卒論作成:単位取得を最優先して、残った時間でできる実験計画を作成 今思うと、えらく面倒…

学部留年4

4年生の夏学期に取得した単位は、確か4コマ8単位だったと思う。 卒業に必要な単位に比べると微々たるものだが、1年ぶりに取った単位でもある。 大学は勉強と研究の場であるが、この国ではそれとはいささか異なった側面も持っている。それはすなわち、専攻内…

就活7

就留すると決めたのは修士2年の初秋の頃だった。 親ははじめ全く理解できないという格好だったが、結局は折れてくれた。そもそも卒業する気があるのか?と本気で心配していたようではあるが。 指導教官には就留を決めた旨を伝え、修論の執筆を一年遅らせるこ…

就活6

就職留年には分かりやすいデメリットが2つある。 ①学歴に傷がつくので選考の際に考慮(マイナス評価)される可能性がある ②定年退職するまでの勤続年数が1年減る ①のリスクは志望業界によっては慎重に分析するべきだろう。既に1年orそれ以上留年しているなら…

学部留年3

他学科の一限だけ出席する、という奇妙な生活が始まった。通勤・通学ラッシュに揺られ、東大前に通う日々。 長く昼夜逆転生活をしていた自分には早起きは苦行だった。一限が終わるとそそくさと(知り合いに会わないように)キャンパスを離れ、ゲーセン等で時…

就活5

修士2年の夏、確かこの頃リクナビでは翌年度卒業(つまり1学年下)用のユーザー登録が既に始まっていたと思う。 自分はというと、相変わらず無内定な上に就活に全く手ごたえが無く、今年度中に内定を得るイメージはどうしても湧かなかった。母親がわざわざ情…

学部留年2

3年生の冬、卒論のテーマはどうなりそう?的な友人(他学部)の問いかけを適当にごまかしつつ、年度が終わろうとしていた。本当に全然大学に行かないまま・・・ 一時期よりも引きこもり傾向は軽度になり、他学部の友人とはたまに会っていた。不登校の話は隠…

学部留年1

学部で留年した話。 東大では普通、まず教養課程2年、次に専門課程2年の4年間で卒業となる。恐らく現在も同じようなシステムだろう。 専門課程の2年間が、いわゆる学部生活といわれるやつであり、理系なら実習、実験、研究室選び、そして卒論作成等をこなす…

就活4

ある企業の募集が終わっていても、人事に直談判すれば(かつ内部的に内定辞退で内定者不足が生じていれば)採用試験を受けさせくれるケースもある・・・という噂もネット上にはあった。 が、当時の自分にそんな知恵は無かったし、そもそもその種の行動力が不…

就活3

新卒一括採用の傾向を残す日本社会にあって、多くの大学生にとって就活とは一世一代の勝負どころだろう。もちろん就活で失敗しても何らかの方法でリカバリーすることは不可能ではないが。 我が身を振り返ってみると、就活当時に上記のような認識(新卒一括採…

就活2

修士2年の5月から就活を始めたが、何をすればいいのかよく分からず、とりあえず学内の就職セミナーに初めて行ってみた。 この時期に行われるセミナーということで、いわゆる大企業は皆無で、中規模のITやメーカー子会社等が参加していた。参加している学生…

就活1

博士課程に進んで研究者を目指す、というリスクは取れなかった。先輩方の進路を見ても、アカデミックポストを得るのは狭き門にも程がある、という印象。 自分が就職を希望するという件に対し、指導教官の教授は若干残念そうな事を言っておられたが、基本的に…

大学受験と就活

高校生の頃は漠然と、将来は科学者になりたい、と思っていた。今思えばこれは、単に何となくサラリーマンになりたくなかっただけである。 周りの友人たちはもうちょっと具体的なビジョンを持っていたようだった。 例えば医者になって親を継ぐ予定のやつは医…

このブログについて

大学を卒業して数年経った。 記憶が薄れてしまう前に、大学生活と就活活動について書こうと思う。