ボルヘスの幻獣辞典に、チリ先住民の伝承に登場する牛と羊の姿をした妖怪、ワリェペンが紹介されている。
スペルはHuallepenである。 柳瀬尚紀訳ではこれにワリェペンという読みを与えているが、これはスペイン本国(カスティーリャ方言)の読み方である。
南米のスペイン語では多くの場合llの発音がyの発音に近くなる「ジェイスモ」現象が起きるため、Huallepenの発音は必ずしもワリェペンではなくなる。
例えばチリ中部でこの単語を読むなら、「ワジェペン」であろう。
ボルヘスはアルゼンチン人だが、ブエノスアイレス風のジェイスモならば「ワシェペン」が近いだろうか。