カカフエゴの意味 (&スピットファイアの由来)

英国海賊フランシス・ドレークが南米の太平洋岸で拿捕した、財宝を満載したスペイン船「カカフエゴ号」。

スペイン語"Cacafuego"って炎のウンコとでもいうような意味で、スペイン人はなんちゅう名前を船に付けてるんだ?

 

カカフエゴというのは愛称で、正式名称は長ったらしく「ヌエストラ・セニョーラ・デ・ラ・コンセプシオン(Nuestra Señora de la Concepción)」。無原罪の聖母号、とでも訳すべきかな?

 

Nuestra Señora de la Concepción - Wikipedia

上記リンク先の英語版Wikiによれば、以下の通り

・カカフエゴは直訳すると、炎のウンコとか新鮮なウンコとか。

・イタリア語フィレンツェ方言"Cacafuoco"「拳銃」と同根か。

 (炎を排出→火を噴く武器→火砲、 的な連想か)

・イタリア語"Cacafuoco"→英語"Spitfire"「大砲・怒りっぽい人」

 スピットファイアは現代になって英戦闘機の名前に採用され、一躍有名に。

・一方で"Spitfire"がイタリア語"Cacafuoco"由来とするのは民間語源だとも。(結局どうなの?)

 

英語版Wikiにはこんな記事もあった。

HMS Spitfire - Wikipedia

イギリス海軍には"Spitfire"の名を冠する船が18世紀から20世紀にかけて複数存在した。この"Spitfire"という名前はドレークが拿捕したスペインのガレオン船"Cacafuego"の名を婉曲的に英訳したものである。

 

一方、戦闘機の方のスピットファイアの由来はヴィッカース・アームストロング社の役員ロバート・マクレーンRobert McLeanが娘アニー・ペンローズAnnie Penroseにつけていたあだ名"a little spiftire"「怒りん坊」だとも。

Supermarine Spitfire - Wikipedia

父娘で姓が違うのはペンローズが結婚後の姓だから、ということらしい。

ちなみにアニーは1911年7月3日生まれで、2011年10月2日に100歳で大往生している。図らずもニックネームが戦史・世界史に刻まれ、ついでに怒りっぽかったという性格についても語り継がれることになった彼女の生涯については、以下リンク先に詳しい。

www.telegraph.co.uk

彼女の100歳の誕生日には、横断幕を曳航した飛行機が家の上空を記念飛行した。横断幕に書かれていたメッセージは以下の通り。

"Happy 100th Birthday Spitfire Annie"

「100歳おめでとう、スピットファイア・アニー」